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宇宙の壁を壊す時 

 なんとなく金子みすずについて考えていて、ツイッタ―にこんなことをつぶやいた。 

 「金子みすずは何故自殺したのだろう。ひとつ思うのは、詩人の生涯にはは自分が構築した自分の宇宙を内側から破壊し、新たな世界へ旅立たなければならない瞬間が訪れるということ。それが出来ない場合、その宇宙の壁は自らの内側へ向けて倒れ、その中心にいる詩人を押しつぶす。」http://twitter.com/slumber365/status/9145048286

 詩人とは、宗教なき信仰者だと僕は思う。

 彼は自らその存在の深淵と向き合い、また自らを宇宙の中心に据え、自分の視点からの完全にオリジナルな宇宙観を構築し、その中で主人公として生きる。そんな中で、そうした宇宙の描写を言葉で語る術や素質を与えられた者が、詩人として認知されるのだろう。

 ここでポイントとなるのは、その宇宙は一人で生成され、一人で成立し、一人で構成されるということ。いや、厳密に言うと、自分と存在の起源との一対一の関係から構築されると言った方が正しいだろうか。

 どちらにせよ、重要な事は、この宇宙構築の作業において他者が果たす役割は無い。

 こうした一人で独自の宇宙を構築し、その中心に住まう者を仮に「原初の詩人」と呼称する。彼は自らの存在の始原と対話を続け、宇宙を着実に創造・構築していく。そして、それが完成される時、時が訪れる。

 崩壊の時が、そして旅立ちの時が。

 すべては変わっていく。

 普遍的な真理があるとするならば、それはまさにこの事だろう。

 そして、完成された宇宙は崩壊を運命づけられている。

 それは「変化」を含まないという意味で、普遍性を持たないから。

 だから、詩人は遅かれ早かれ、自らの宇宙の壁を壊して新たな未開の地へ旅立つか、他者を招いて二人で宇宙を構築しなおさなければならない。

 言い換えるならば、詩人が詩人であり続ける為には、変わらなければいけない。自らが変わる事を受け入れなければならない。まったく新しい環境に飛び込むか、パートナーと人生を、いや宇宙とその創造の営みを共有しなければならない。

 どちらにせよ、完成した宇宙の壁を壊し、新たな場所で新たな宇宙を創造し直さなければならないのだ。

 それが出来なければ、完成した宇宙の壁は、内側に向けて崩落し、その創造主を押しつぶす。

 金子みすずが、東京に打って出る機会がありながらも生涯を地元で過ごし続けた事や、破綻した結婚生活、娘を置いて一人自殺した事などを思いながら、ふとそんな事を思った。そして、またなんの脈絡もなしに尾崎豊の事を思い出した。彼もまた、そうでなかったかとふと思った。
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