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書評 原野守弘 『探す力―インターネット検索の新発想』 

探す力―インターネット検索の新発想
4797316306
原野 守弘

by G-Tools


こんな人におススメ!!

  1. ネット初心者で、何をどう調べたらいいのか見当もつかない人。
  2. 調べ物をする時、とりあえず思いついたキーワードを場当たり的に打ち込みながら、試行錯誤を繰り返すようなやり方をしている人。
  3. IT用語は苦手だけどネットが好きで、もっと効率的な情報収集ができたらいいなぁと思う人。
  4. とりあえず、インターネットについて文系のことばでわかりやすく書いてある本が読んでみたいという人。

総評

 インターネットで情報を探すとはどういうことかを根本的に考えさせてくれる本。検索についての基本的な知識や、各エンジンの特徴などについても詳しい説明などはもちろんのこと、作者の提唱する「ケンサク術」の発想法や具体的なノウハウは非常に実用的で、即座に役立つものばかり。本書はインターネットを用いた効率的な情報収集を身につけるための必読書であるといえる。

 電車の時刻表、今日の昼食、明日の天気、料理のレシピ、映画の上映時間、面白そうな本…気づけば、いつの間にか日常生活におけるありとあらゆる情報をインターネットによって調べている自分に気づき、愕然とする。もはやインターネットは生活の一部であり、不可欠なものとなりつつある。そして、インターネットが普及し、そのコンテンツの量が拡大していけば行くほどに、いかにして自分にとって有意義な情報を「探す」かが問題となってくる。

 インターネットの世界では、アクセスできる情報の総量は、誰に対しても平等だ。そうなってくると、ネット社会での情報を制するにあたっては、情報検索のスキル・レベルが成否を分けるといっても過言ではなかろう。つまり、ここで問われてくるのが、作者の言う各個人の「ケンサク能力」、「欲しい情報を、膨大なインターネット上から効率的かつ的確に取り出すことができる能力」(p28)なのである。

 本書の際立って面白い点は、インターネット上にある情報や、検索エンジンの仕組みを簡単に説明することからはじめ、そのうえで、その構造に即した形の合理的な「ケンサク術」を提案していることであろう。やはり、ウェブ検索にはある種のコツがある。そして、誰であっても、自分なりの情報検索のノウハウを無意識のうちに確立しているはずである。しかし、そういうものを得るためには、結局のところ慣れが最も大切であり、ゆえに習熟の問題あると漠然と考えている人が多いのではないだろうか。僕も、この本を読むまでは漠然とそう考えていた。しかしながら、結局のところ検索エンジンとはある種の法則性、固有の文法に基づいて膨大な情報を序列付けするシステムである。したがって、その固有の文法や法則性を理解することにより、効率的な検索のノウハウというものを合理的に導き出せるということがいえる。ゆえに、作者がいうような「ケンサク能力」を身につけることは、ネットでの情報検索のスキルを磨くためには不可欠であり、また極めて有意義な学習であろう。

 作者の議論は極めて多岐にわたっているが、主要な要点はみっつあるのではないかと思う。つまり、1)求める情報のイメージを明確に持つこと、2)他人の力・業績を最大限に活用すること、3)各検索エンジンの特徴を正確に把握すること、の三つが作者のいう「ケンサク術」の最大のポイントではないだろうか。以下、それぞれについて簡単に要約してみたい。具体的なノウハウについては省略した。

 まず、1)に関してであるが、一般的に何かを調べる必要性が生じたとき、漠然とgoogleにキータームを打ち込み、出てきたサイトをひたすら場当たり的にあさる人が多いのではないだろうか。(すくなくとも、自分は結構そうである)しかし、作者によると、まずどういった内容の情報が必要なのかをきちんとイメージしてからそれに合った検索方法を考えるのが大切なのだそうだ。(p46)つまり、たとえばある芸能人について本人の肉声が聞きたいというのと、その人についての噂話を知りたいということ、あるいはある事柄についての学術的な研究成果や公的機関の提供するデータを調べるのと、その事柄について人々の意見や見解を調べるのとでは、要求される検索メソッドが異なるということなのだ。

 そして、さらに効率的な検索のためには、誰か他の人が先立って製作したリンク集など、とにかく「あらかじめ分類されている可能性にこだわる」(p32)ことが重要になってくる。つまり一次的な個別の情報よりも、誰かがその話題についての数多くの情報を二次的に編集し、文脈的に整理した形でのサイトを探すことが検索の効率化につながると作者はいう。確かにこれは極めて当たり前の発想であり、特に目新しい提案ではないかもしれない。実際、最も面白いサイトを見つける最短の方法は、信頼できる面白いサイトのリンク先をたどることであると僕は思う。しかしながら、検索を行うにあたって、意識的にまず「分類された」形での情報から探し始めるという人は、あまりいないのではないだろうか。

 最後の「各検索エンジンの特徴を正確に把握」することについては、とりあえず本書を読んでもらう他なかろう。国内の主要な検索サイトについては一通り網羅してあり、その長所・短所についてわかりやすく、そして詳しく紹介されている。ただし、やはり4年前の著作ということで、いささか幾つかの各論―特に日進月歩のgoogle―については、時代遅れな記述が多いのも事実である。また、近年のウェブログを主体とした情報コミュニティーについての記述も完全に欠落している。しかしながら、実は本書で述べられているようなノウハウは、極めて応用がきく内容であることも確か。ゆえに、若干古い記述が多いとしても、本書の提供する発想やノウハウの価値は揺るがないであろう。

 検索技術についての本は数多く出版されているが、その多くは小手先だけの技術やコツをバラバラに羅列しただけのものが極めて多い。むしろ、本書ほど論理的、かつ体系的にネットにおける「ケンサク」についての理解を促進し、具体的なノウハウを与えてくれる本はそうは無いのではないだろうか。そういった意味で、自分のネット・リテラシーやスキルを磨いてみたいと少しでも思う人には、自信をもっておススメしたい内容である。

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  • [2005/07/15 17:51]
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