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9・11 総選挙 私の観点 

 しばらく政治向けの事を書かなかった。不審に思った方がいらしたかもしれない。

 理由は単純。嫌気がさしたのだ。テレビをつけるたびに飛び込んでくる小泉純一郎の軽薄で卑しい顔に。自分たちの死刑執行人に喝采を送り続けるブロイラー「市民」たちに。日本が沈んでいくのを煽り続ける愚劣なマスコミに。そして、何より、この流れを止められない自分の無力さに。

 しかし、気が変わった。もはや賽は投げられた。ひとつの方向へ日本は動き始めた。流れは、既に変わっているのだ。古いものは壊される。その善き側面も、悪しき側面も、一緒くたに破壊されていくだろう。小泉純一郎や堀江貴文の類は、時の流れに乗っている。ひとつの時代が終わろうとしている。古きよき日本は沈む、確実に。だからこそ、われわれは政治を放棄してはならない。語る事をやめてはならない。そう、思った。

 幾つか自分にとっての、今回の衆議院選挙の争点を挙げてみよう。


郵政民営化は争点か?


 郵政民営化の是非が今回の選挙の争点であるというのは茶番だ。自民党が勝とうが、民主党が勝とうが、どうせ郵政は民営化されるのだ。もし争点らしきものがあるとしたら、それは民営化にいたるプロセスの違いであり、また本質的には態勢に影響を及ぼさない幾つかの些細なディーテールに過ぎない。

 ひとつだけ読んでくれている方々に考えてほしいことがある。仮に、小泉純一郎の提唱するような形で郵便局がすべて民営化されたとしよう。それであなたたちは何の得があるのですか?窓口が閉まるのが早い、待ち時間が長い、料金が高い…etc。そんなことが言われている。しかし、僕は現在の郵便局のサービスにまったく不満を感じていない。さすがに、もとお役所だけあって、コンビニのようにはいかない。けれど、それはわざわざ選挙をしてまで変えなければいけないような大問題だろうか?

 郵便貯金が問題だという人がいる。このことは別の記事で書いたので、詳しくは繰り返さない。ようするに、郵便貯金が無駄な公共投資の金びつとなっているから、それを官の手中からもぎ取って市場に放り込んでしまおうという発想が郵政民営化だ。しかし、これについても考えてほしい。税金や郵便貯金が無駄遣いされているのは、貯金そのものではなき財務省(旧大蔵省)の役人や、それと結託した政治家たちの腐敗が原因ではないだろうか。(ちなみに小泉純一郎は純然たる大蔵族、族議員である)この観点からも、郵政民営化は抜本的な改革ではなく、単なるその場しのぎに過ぎない。

 また、巨額の郵便貯金を市場に投入することによって、景気がよくなり、人びとの暮らしが楽になるだろうという人もいる。しかし、これも根拠がない希望的観測だ。なるほど、確かに景気はよくなるかもしれない。現に、小泉内閣の指導のもと、確実に数字としては景気はよくなっている。しかし、一方で人びとの暮らし向きがそれで楽になったであろうか?数字はその問いに対して明らかにNOと答える

 それはなぜか?ようするに、再分配の仕組みがうまく構築されていないからだ。だから、「勝ち組」、「負け組」という言葉に示されるように、社会の階層は急速に二極化している。アメリカやイギリスにおいて、行き過ぎた持てるものと持たざるもの分離―格差社会―が反省されている時期に、日本はその最大の資産であった中産階級を自らの手でぶち壊している。なるほど、確かにそれはグローバルスタンダードかもしれない、ただし20年ほど前の。いわゆる「民営化」万能信仰(一応新自由主義というもっともらしい名前がついている)に基づいた政治が、アメリカの民をどこに導いたか?それは、ビル・ゲイツと3700万人の食うや食わずの貧民が共存する格差社会だ。

無視された改憲論

 なぜ争点にならないかが不思議だ。別に僕は原理主義的9条教徒ではないが、自民党が憲法を変えようとしていることはもっと認知され、議論されるべきではないだろうか。

 憲法とは、国の根幹である。どのような国をつくっていくのかという、国民相互の契約である。その契約に基づき、われわれは代表者を選び、代表者たちはその理念を実現するために政治に携わる。郵政などよりも、はるかに重要な論点のはずだが、不思議とメディアは一切取り上げようとしない。

 しかし、選挙というのは本来、国の根本的なあり方としてどのようなものを望むかについての国民の意思表示であるはずだ。したがって、改憲論が取りざたされているときに憲法が論点とならないような選挙は愚劣そのものであり、道を外れている。

 これが自民党の改憲案である。よく読んで、こういった形での憲法をあなたが望むのかどうか、投票の前に考えてほしい。個人的には、9条、12条、20条、76条3項、86条、現95条の削除、96条などは、自由民主党がこの国をどこに導こうとしているのかがよくわかり、興味深いと思う。


迷走する外交

 小泉外交に定見なし。小泉自民党の外交政策は、一言で言うならば迷走そのもの

 アメリカの言うなりで媚を売っているという人がいる。なるほど、確かに事実だ。しかし、なんとも中途半端で歯切れの悪い媚の売り方だ。

 サマワの自衛隊。現在の日本外交の滑稽さの象徴。英軍に守られ、キャンプに引きこもった軍隊。所詮、政治とはどこかで血を流すもの。手を汚さない軍隊など幻想に過ぎない。それは、残念ながら必要悪だ。そして、自衛隊とても例外ではない。だからこそ、軍隊を動かすのは、慎重に政治的熟慮に基づいて行わなくてはならないのだ。

 派兵するのならば、イラクのテロリスト(と報道されている人びと)を自らの手で掃討し、イラクの人びと自身からなる自衛組織を立ち上げ、支援するぐらいのことはしなくてはならない。アメリカの尻拭いのために、イラクに派兵するからには、少なくともサマワ1州くらいは自らの手で治安と秩序を確立するしなくてはならない。それが出来ないなら、最初から派兵すべきではなかった。また、今後そうする気がないのなら機を見て撤兵すべきである。ブッシュ政権がいつまでも続くと思ってはいけない。

 派兵という形でイラクに関わった以上、かの国の現状ならびに将来については、わが国にも責任がある。それをどうしようというのか。そういったことがまったく今回の選挙では議論されていない。

 また、北朝鮮の核問題。これは国家の存亡に関わる危機である。しかし、このことについても真剣な議論が政党間でなされない。拉致問題について駄々をこねているだけでは、何も解決しない。

 外交はガキの遊びではない。ましてや、朝鮮半島の不安定な現状は、国会にいるガキどものおもちゃにしていい問題ではない。われわれは、いつ爆発するかわからない火薬庫の隣に住んでいるようなものなのだ。そして、安部晋三のような小僧が、その横で火遊びをしている。これは、わが国にとって危機以外のなにものでもない。

 安保理改革の行き詰まりも問題だ。日本外交の敗北以外の何ものでもない。はっきり言ってしまうと、わが国は中国に政治的に負けたのだ。多くの国はこの改革案にそっぽを向き、アメリカも反対だ。これほどの外交的失態は、国際連盟時代に満州国の件で総スカンを食らって以来のことではないか。国の恥だ。与党の責任が問われなくてはならない。

 歴史問題や靖国問題云々についても問われなくてはならない。靖国参拝の是非はともかく、日中韓、どの国も体面上一歩も引けないような袋小路にまでこの問題を発展させてしまったのは、明らかに小泉外交の失敗だ。嫌な言い方だが、歴史問題に足を引っ張られ続けるかぎり、わが国がアジアに覇を唱える事はかなわないだろう。


 他にもさまざまな問題があるだろうが、取り上げない。最後に自分の時代観についての一文をもって終わりにしたい。


われわれはどういう時代に生きているのか


 かつて無限の富があった。しかし、われわれはそれを活用しなかった。われわれが富を支配するのではなく、富によって支配されてしまったのが、経済大国日本の実像であろう。人びとは刹那の快楽のために富を浪費し、そして抜け出せない泥沼に沈んでいった。

 そして、運気は去った。誰の眼にも、国が傾いていくのが見えるくらいになった。しかし、われわれは快楽と倦怠の泥沼にとらわれていたままだった。泥沼に沈んだまま、ただ焦った。

 永遠に続くかと思われた長い悪夢。そのさなか、夢魔がわれわれの耳元で囁いた。

「リセットボタンがあるじゃない?」

 そう、ぶち壊せばいい。

 魅惑のアイディア。われわれは、自らの足で立って歩くのではなく、泥沼に沈んだままいまあるものをぶち壊すことを選んだ。それは、一見きらびやかで、すべてを解決してくれるように見えた。しかし、実際は鎖から自由になろうともがく、闇雲の選択だった。ともあれ、小泉純一郎とその異常な幸運は、われわれの願望がつくりだしたのだ。

 そう、われわれは自らの手による漸進的な改革ではなく、壊し屋による国家の破壊を望んだ。

 破壊による変革は痛みを伴うだろう。そして、痛い思いをするのは小泉純一郎やその取り巻き、さらにヒルズ族に代表される、いわゆる「勝ち組」ではない。壊されていく古い日本の恩恵を受け、ぬくぬくと育てられながらいま小泉純一郎に喝采を叫んでいる人びとだ。

 もしこの宇宙を支配する根本法則があるとしたなら、それは、人の魂はそれに合ったものを引き寄せるということだと僕は思う。そして、結局のところ、政治家は民度を映し出す鏡だ。僕の眼には小泉純一郎は傲慢で残酷な人間として映る。しかし、それはいまの日本国民にふさわしい指導者なのだろう。人びとは彼を望んでいる。

 古い日本は沈むだろう。そして、これから再生のための長い陣痛が始まる。確かなことは、神がそれを望んでおられるということだ。われわれは、その流れから一歩退き、厭世的にそれを嘆いていてはならない。その流れの中で、善きものを救い出し、守り、そして新たな時代の礎とするために育てていかなくてならない。

 来るべき時代は残酷だが、同時にある種の明るさを伴うことも確かだ。いままで押さえつけられていた諸々の力が解き放たれ、奔流となって荒れ狂うだろう。しかし、その解き放たれた力を統御する舵取りは不在だ。

 未来の舵取りと、その航海の目的地を定めなくてはならない。大切なのは、社民党や国民新党の人びとのように古い時代の郷愁にいつまでもしがみつき、批判のための批判を繰り返す事ではない。新たな時代の流れに乗り、その中で人びとを守り、育んでいくための政治活動を模索し、実践することだ。われわれは、目の前の変革に対し悲観的になってはならない。希望の種を見つけ出し、それを育てていかなくてはならない。

 結果がどうであれ、今回の総選挙は、古き日本の終焉を確認するための、単なるセレモニーに終わるだろう。勝つのが自民党であれ民主党であれ、大きな流れに変化は、おそらくない。

 しかし、それでもわれわれは選挙に行くべきである。わが国に新しいものをつくり上げていくという意味での本物の政治が必要とされてくるのは、これからなのだ。われわれは、われわれの手による政治を始めなくてはならない。この選挙に意味があるとすれば、それは、そのきっかけとしてだろう。

 新しい時代へと神はわれわれを導く。新しい皮袋には新しい酒を。神の試しにわれわれが値するかどうかは、これからわれわれ自身が証明していかなくてはならない事だ。
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コメント

リセットボタン

うむ。そうかもしんない。

景気のいい時には「老後の為に」とお金を集めておいて、
景気が悪くなると「小さな政府」への転換と言うのを、
リセットと言い換えるのは当たりかもしれない。

けれど、そのリセットは完全なる破壊ではなく、都合のいい破壊にしか過ぎないんです。

>itochanさん
 まったくです。実に都合のいい破壊です。そして、これだけたくさんの人間を切り捨てていながら、肝心の、この国の財政をめちゃめちゃにした連中はぬくぬくとしている。

 あぁ、ちなみに先ほど開票速報を見てまいりましたが、どうやら本当に国民は彼を大差で選んだようです。

民意にため息

開票速報見ましたが、
僕にとってはヨン様ブーム並に謎現象ですわ。

これで税を無駄遣いした原因・責任はうやむやになり、
郵貯が流れてこようがサラリーマンは増税され、
わけのわからん教育が続行するわけですな。

国民の素晴らしい自己犠牲に閉口でござる。

亡命者

寝太郎さん、こんにちは。
ご来訪&コメントありがとうございます。

選挙結果にあまり驚きはしませんでした。
ああ、所詮はこんなもんだな、と。おかげで腹が据わりました。
この国に欠けているのは「反省するためのシステム」です。
それはデンマーク人ナースの言った「政府を私達がチェックする」ことができるシステムであり
そのシステムがあるから、彼らは自分の投票していない政党が政権を取っても
あの国を諦めることはない。

日本では夢のような話です。
さぁ、わたしはこれからどうしようかな。

純さまブーム

>シュガーレスゾンビさん

 みんなマゾなんでしょう。(ヤケクソ)

二重国籍の人がうらやましい

>けいたさん

 はじめました。コメントありがとうございます。

 「反省するためのシステム」…う~ん、そのとおりかもしれません。

 それは過ぎたことだけでなく、いま行われている事に関してもいえると思います。

 立ち止まって考える場所があまりにも少ないのです。

 朝起きる、テレビをつける、小泉が叫ぶ、テレビを消す、電車に乗る、新聞を読む、郵政一色…帰宅する、テレビをつける、刺客に笑う、寝るetc。

 これで自民党を支持しないほうが、おかしいのかもしれませんね。誰一人として得をすると思えない改革を、踏みつけられている当人たちが見世物気分で応援する…ここまでくるとグロテスクです。

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自民党大勝?

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  • [2005/09/11 22:04]
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